こんにちは、冬菜かしこです。
今日はきれいな朝日の見える一日です。
このところ、実家には帰省しておらず、
自宅とジム(時々小学校ボランティア)の往復の日々でした。
この一年半、入院やらあった時を除き、
だいたい週に一回のペースで帰省していたのに、です。
それには理由がありまして、
ちょっと胸にもやもやがあるのです。
それはひとつ前のブログにも書いてある、
前回の実家帰省での事。
片道1時間半から2時間を要する実家帰省は、
滞在時間3時間ほどの短い家事手伝いをするくらいのものでした。
それでも父母の顔を見て、
健康を確認し、母の愚痴を聞き、
庭の花の水やりやら、使った食器の後片付けやら、
たまには買い物同行やら、
私なりにがんばってきたつもりでした。
でも前回、兄もいる時に母が言った、
「あなたがきても、ほとんど意味はないから、来なくていいよ」
との言葉。
それが胸にだんだん、ひっかかるようになってきたのです。
最初は「遠いから、無理してこなくていいよ」
という意味だと自分に言い聞かせ、
気にしないようにしていたのです。
周囲に気を遣う性格の母の事。
私を気遣っての、少し乱暴な物言いだとしても、
優しさからだと、思うようにしていたのです。
ところが主人に、
実家に遊びに行く打診をした時に、
「今は行かない。この間、あなたがお母さんに、
来ても意味がない、と言われていたし。
ちょっとひどいと思うから。
せっかく行ってあげているのに、
そんな言い方ないと思う」
そういわれた時、
「やはり、私はひどい言われ方をしたのだ」と、
ようやく自分の心に気が付いたから、
「今は行かない」
という選択をしようと思ったのです。
兄はもともと、
「週一回も行かなくていい。
月に一回でいい」
と言っていました。
そして、母が「来ても意味がない」
発言をした時、
兄は同意するように笑っていたのです。
その時は気が付かないように、
無意識に自分の心に蓋をしていたのですが、
主人の言葉で気が付いてしまったのです。
「私は傷ついている」ということに。
前回の帰省から数週間後、
母から電話がありました。
最近帰省していない理由について、
正直に言いました。
あの言葉がひっかかるからと。
すると母は悪びれず、
「あなたが無理して実家に来ないようにと思って言ったんだけど」
と打ち明けてくれました。
やはり母なりの気遣いだったようです。
それでも今の私にはそのまま流すだけの余裕が無いのです。
「それならそう、きちんと言ってほしい。
無理してこなくていいよと。
来ても意味がないなんて言われると、
行かないよ。
主人も少し気にして、実家に行きたがらなくなっているし」
と話しました。
母は納得したのかもしれません。
呑み込みの早い、気遣いの人です。
これからは、乱暴な物言いはしなくなるかもしれません。
それでも、私の胸には小さな小さなとげの跡が残り、
何もなかったようにはならないだろうと思います。
「せっかく頑張って実家に通っていたのに」と。
結局、私は無理をしていたのかもしれません。
「無理していない。
行きたいから、実家に行くだけ」
そう思っていたのです。
いえ。
そう思おうとしていたのです。
でもやはり片道2時間の電車とバスの往復は、
私には荷が重かったのです。
兄が週一回通ってくれている今、
私は無理をしなくてもいいと、
そう思ったのです。
母は今、背中だけでなく、
以前から痛かった膝も痛みがあると訴え始めました。
いままでの私なら、
飛んで行って母の愚痴を聞いて、
どうしたらいいかと、悩んでいたことでしょう。
でも今は、
心の余裕がないみたいです。
「私がいなくても、兄がいる。
今は兄にお願いしよう」
と思っているのです。
それはまるで、
50m走を走った後のように、
全身の力が抜けているのです。
母に悪いなという気持ちもあります。
兄におんぶにだっこでは悪いなという気持ちもあります。
でも今は。
自分の心の修復をしたいと思っているのです。
今年の6月の椅子から落ちた時の打撲が原因で、
痛みが続いている右膝をさすりながら、
「今は無理をしない」
と自分に言い聞かせています。
体が弱ると、心も弱るようで、
まだもう少し、回復には時間がかかりそうです。
母との電話の最後に、
「何か本当に困ったことがあったら、
父と二人でタクシーに飛び乗って、
うちに来たらいい。
タクシー代は1万円ほどだろうから、
それくらいは払ってあげるから。
同居は出来ないけど、近くのビジネスホテルで数日泊まることは出来る。
昼間は私が行ってあげるから。
いざという時は、
タクシーでおいで」
と言ってあげました。
いつも強がりの母のプレッシャーを、
少しだけ軽くしてあげたかったのです。
ドラマにあるような、
小説にあるような、
素敵な母娘の介護の話にはなりません。
泥臭いところのある、
ごく普通の介護にしかなりません。
かっこわるい自分をひしひしと感じながら、
「人間が出来ていないよな」
とひとしきり反省するしかないのです。
それでも。
母を心配して、父を気にしています。
出来れば長生きしてほしいと思っています。
どんな形にしても、
その気持ちは抱き続けていきたいと思っています。
こんな私ですが。
こんな私だからこそ。
ほんの少しの親孝行の気持ちは、
持ち続けていきたいと、
本当に思っているのです。
明日も良い一日になりますように☆