冬菜かしこの「のんびり ゆっくり 親孝行」の日々

70歳代後半の親と50歳代前半の娘のゆるい介護のような親孝行の記録です

実家帰省、ごぶさた

 

こんにちは、冬菜かしこです。

今日はきれいな朝日の見える一日です。

 

このところ、実家には帰省しておらず、

自宅とジム(時々小学校ボランティア)の往復の日々でした。

この一年半、入院やらあった時を除き、

だいたい週に一回のペースで帰省していたのに、です。

それには理由がありまして、

ちょっと胸にもやもやがあるのです。

 

それはひとつ前のブログにも書いてある、

前回の実家帰省での事。

片道1時間半から2時間を要する実家帰省は、

滞在時間3時間ほどの短い家事手伝いをするくらいのものでした。

それでも父母の顔を見て、

健康を確認し、母の愚痴を聞き、

庭の花の水やりやら、使った食器の後片付けやら、

たまには買い物同行やら、

私なりにがんばってきたつもりでした。

 

でも前回、兄もいる時に母が言った、

「あなたがきても、ほとんど意味はないから、来なくていいよ」

との言葉。

それが胸にだんだん、ひっかかるようになってきたのです。

 

最初は「遠いから、無理してこなくていいよ」

という意味だと自分に言い聞かせ、

気にしないようにしていたのです。

周囲に気を遣う性格の母の事。

私を気遣っての、少し乱暴な物言いだとしても、

優しさからだと、思うようにしていたのです。

 

ところが主人に、

実家に遊びに行く打診をした時に、

「今は行かない。この間、あなたがお母さんに、

来ても意味がない、と言われていたし。

ちょっとひどいと思うから。

せっかく行ってあげているのに、

そんな言い方ないと思う」

そういわれた時、

「やはり、私はひどい言われ方をしたのだ」と、

ようやく自分の心に気が付いたから、

「今は行かない」

という選択をしようと思ったのです。

 

兄はもともと、

「週一回も行かなくていい。

月に一回でいい」

と言っていました。

そして、母が「来ても意味がない」

発言をした時、

兄は同意するように笑っていたのです。

 

その時は気が付かないように、

無意識に自分の心に蓋をしていたのですが、

主人の言葉で気が付いてしまったのです。

「私は傷ついている」ということに。

 

前回の帰省から数週間後、

母から電話がありました。

最近帰省していない理由について、

正直に言いました。

あの言葉がひっかかるからと。

 

すると母は悪びれず、

「あなたが無理して実家に来ないようにと思って言ったんだけど」

と打ち明けてくれました。

やはり母なりの気遣いだったようです。

それでも今の私にはそのまま流すだけの余裕が無いのです。

「それならそう、きちんと言ってほしい。

無理してこなくていいよと。

来ても意味がないなんて言われると、

行かないよ。

主人も少し気にして、実家に行きたがらなくなっているし」

と話しました。

 

母は納得したのかもしれません。

呑み込みの早い、気遣いの人です。

これからは、乱暴な物言いはしなくなるかもしれません。

それでも、私の胸には小さな小さなとげの跡が残り、

何もなかったようにはならないだろうと思います。

「せっかく頑張って実家に通っていたのに」と。

 

結局、私は無理をしていたのかもしれません。

「無理していない。

行きたいから、実家に行くだけ」

そう思っていたのです。

いえ。

そう思おうとしていたのです。

でもやはり片道2時間の電車とバスの往復は、

私には荷が重かったのです。

兄が週一回通ってくれている今、

私は無理をしなくてもいいと、

そう思ったのです。

 

母は今、背中だけでなく、

以前から痛かった膝も痛みがあると訴え始めました。

いままでの私なら、

飛んで行って母の愚痴を聞いて、

どうしたらいいかと、悩んでいたことでしょう。

 

でも今は、

心の余裕がないみたいです。

「私がいなくても、兄がいる。

今は兄にお願いしよう」

と思っているのです。

それはまるで、

50m走を走った後のように、

全身の力が抜けているのです。

 

母に悪いなという気持ちもあります。

兄におんぶにだっこでは悪いなという気持ちもあります。

でも今は。

自分の心の修復をしたいと思っているのです。

今年の6月の椅子から落ちた時の打撲が原因で、

痛みが続いている右膝をさすりながら、

「今は無理をしない」

と自分に言い聞かせています。

体が弱ると、心も弱るようで、

まだもう少し、回復には時間がかかりそうです。

 

母との電話の最後に、

「何か本当に困ったことがあったら、

父と二人でタクシーに飛び乗って、

うちに来たらいい。

タクシー代は1万円ほどだろうから、

それくらいは払ってあげるから。

同居は出来ないけど、近くのビジネスホテルで数日泊まることは出来る。

昼間は私が行ってあげるから。

いざという時は、

タクシーでおいで」

と言ってあげました。

いつも強がりの母のプレッシャーを、

少しだけ軽くしてあげたかったのです。

 

ドラマにあるような、

小説にあるような、

素敵な母娘の介護の話にはなりません。

泥臭いところのある、

ごく普通の介護にしかなりません。

かっこわるい自分をひしひしと感じながら、

「人間が出来ていないよな」

とひとしきり反省するしかないのです。

 

それでも。

母を心配して、父を気にしています。

出来れば長生きしてほしいと思っています。

どんな形にしても、

その気持ちは抱き続けていきたいと思っています。

こんな私ですが。

こんな私だからこそ。

ほんの少しの親孝行の気持ちは、

持ち続けていきたいと、

本当に思っているのです。

 

明日も良い一日になりますように☆