冬菜かしこの「のんびり ゆっくり 親孝行」の日々

70歳代後半の親と50歳代前半の娘のゆるい介護のような親孝行の記録です

父の誕生日と次女の誕生日

こんにちは、冬菜かしこです。

今日は暑くもなく、寒くもなく、丁度良い気温の一日でした。

 

先日、実家の父の誕生日と次女の誕生日を兼ねて、

実家でお誕生日会をしました。

とはいうものの、それほどたいそうな会でもなく、

みんなでショートケーキを食べる、というだけのもの。

私達家族4人と、兄と、実家の両親と、

総勢7人でのわいのわいのした会となりました。

 

今回はいつものなじみのケーキ屋さんに行きました。

皆が好きなケーキもだいたい分かっているので、

それぞれの好きそうなものを選び、

実家に持って行きました。

前回は実家の父は、少し遅れて食べ始めたのですが、

やはり私は、せーので一緒に食べたかったので、

「ケーキ食べるよー」と父を呼んできて、

一緒に食べ始めました。

 

ケーキを食べる前に、

「来たよー」と言って二人娘と父のもとに行き、

父の手を取ってにこにこと笑顔を見せてあげました。

しばらく手を握っていると、ようやく気持ちがほぐれたようで、

父の表情が柔らかくなっていくのが分かりました。

 

そして、いざケーキを食べ始めても、

嬉しそうでした。

そのあとは次女に向かって「〇〇ちゃん」と呼び、

長女に向かって「お姉ちゃん」と呼んでいました。

おしっこを失敗し始めている父の記憶力を、

とても心配していたのですが、

どうやらまだ孫の事は分かっているようでした。

長女を「お姉ちゃん」と呼ぶのは、

長女の名前を覚えられない父に対して、

「上の子は、お姉ちゃん、と呼んだらいいよ」と、

以前私がアドバイスしていた呼び方です。

父はしっかりと覚えていて、

「お姉ちゃん」と呼んでいました。

二人娘もそれが分かっているので、

ちょっと嬉しそうでした。

「おじいちゃんは、物忘れがよくある」と、

すでによく分かっている娘達です。

だからこそ自分たちをしっかりと認識して読んでくれているのが、

嬉しいようなのでした。

 

ケーキを食べた父は、少しして自分の部屋に戻り、

こたつで丸くなっていました。

それでもどうやら気持ちはほっこりしたらしく、

その後もわりと機嫌よく過ごしてくれていました。

 

私たちはというと、父が自室に戻った後、

今後の介護の事などを話しました。

母の入院中のあまりのしんどさを思うと、

父のホーム入居を検討したいと思っている私です。

でも。

兄も母も、どうやらショートステイをしたいらしく、

「ちょっとショートを試してみよう」と話していました。

私と妹の苦労は、所詮、体験してみないと分からないのだと思いました。

資格試験が迫っていたため、父の介護をあまりできなかった兄と、

入院していて父の様子を見ていない母と。

いくら説明しても分かってもらえないもどかしさに、

うっすらとした悲しさと不安が、胸に迫ってきました。

そして私の気持ちとしては。

「父を在宅で介護するなら、兄と母の好きにすればいいけれど、

私と妹を戦力としては、見ないでほしい」というものでした。

 

本音を言えば、私だって父を在宅で介護したい、という理想はあります。

仲が良かったり喧嘩したり、そういう普通の親子ですから、

出来るならば最後まで、父に寄り添いたい気持ちはあります。

でも、それを押し通したことで、

妹の家族、私の家族がばらばらになり、

しんどい思いを強いられるのであれば、

それはあまりにも負担が大きいと思ってしまうのです。

 

私は、冷静に考えてみました。

父を在宅で介護したい理由は何かを。

 

父の為でしょうか?

母の為でしょうか?

私自身の為でしょうか?

 

父はおそらく、在宅でも、ホームでも、

それなりに生活していけるのだと思います。

在宅が100点として、ホームが同様に100点なのかと問われれば、

それは100点ではないのかもしれません。

でもたぶん、そこそこなのではないかと思うのです。

 

であるならばきっと、父を在宅介護したいのは、

「父と一緒にいたほうが楽しい」という、

母と私の為なのだと思いました。

だれもいない一人暮らしより、

父との二人暮らしの方が楽しいと思う母と、

実家に行った時父がいた方が楽しいと思う私と。

結局はまわりの気持ちのために、

父の在宅介護をしようとしているのだと思いました。

 

もしも父の為ならば、在宅も考えましょう。

でも母と私の楽しみの為ならば、

もう、無理やりはしない方がいいと思いました。

 

圧迫骨折がなかなか治らない母。

もし治っても、またどこかにつまずいて、

入院することがあるかもしれません。

その可能性は決して低くはないのです。

 

そして私とて、

小学3年と5年の育児と、隣の市の実家の介護は、

正直、荷が重いと思っています。

実家の介護を優先すれば、小学生の二人娘が精神的に不安定になり、

小学生の育児を優先すれば、実家の介護は、ちょっと顔を出すだけ、になります。

どちらもが中途半端で、どちらもがうまくいかないのです。

 

兄と母が「父の在宅介護」を選ぶなら、

それを反対しても、私の意見は通らないのでしょう。

兄と母が「問題があった時に対処する」というのならば、

私は何も言えません。

でも。

近県に住む兄がどこまで介護が出来るのか。

80歳近い母が、認知症の父を、いつまで介護できるのか。

それは私には、頼りない綱渡りのように見てて仕方がないのです。

それでも、それはそれで、仕方がないのかなとも思うのです。

 

これから。

私はどうしていけばいいのか。

なにをどうしたらいいのか。

しっかり考えていこうと思います。

答えのない、介護と言う問題に対して、

自分なりの最適解を見つけていこうと思います。

まずは、あきらめないで。

いつも胸に希望の灯を、

ちいさくても灯していこうと思っています。

 

明日も良い一日になりますように☆