冬菜かしこの「のんびり ゆっくり 親孝行」の日々

70歳代後半の親と50歳代前半の娘のゆるい介護のような親孝行の記録です

三兄弟の奮闘、母入院にて、その1

こんにちは、冬菜かしこです。

今日は朝から雨がしとしと降っていて、少し寒い一日です。

 

先月、10月1日に実家に遊びに行き、

母が不在だったので、そのまま室内にて母の帰りを待っていました。

しばらくすると突然電話が鳴り、

「母からの電話かな?買い物でも行って遅くなっているのかな?」

と、いつも約束の時間を厳守する母らしくない不在に考えを巡らせていると、

「娘さんですか?警察です。

お母さんが交通事故に遭い、救急車で運ばれました」

との緊迫した話が始まりました。

買い物帰りに、右折しようとした車にぶつかりそうになり、

自転車が倒れて、頭を強く打って、血を流したとのことでした。

私は頭が真っ白になり、ともかく、

主人に事情を説明して、言われた病院へと車を走らせました。

病院の駐車場から飛び降りるようにドアからでて、

はじめは歩いていたものの、いてもたってもいられず、

次第に小走りになり、そして走って出入り口のドアに飛び込みました。

 

救急の出入り口で事情を説明し、中に入ると、

「ここで待っていてください」と長椅子で待つように指示されました。

「1時間か1時間半は、このまま外で待ってもらうと思います」

とのことだったので、主人と二人娘には外で昼食をとってきてもらうように話、

私は主人にパンを買ってきてもらい、長椅子で昼食をとりました。

 

1時間ほどすると、応急処置室のドアが開き、

中に入っても良いと許可が下りました。

ストレッチャーに横たわる母はぐったりしていて、

洋服にはあちこちに血が飛び散った後がありました。

頭には、大人のこぶしほどもある大きなたんこぶが出来ていて、

その中央には縫う代わりの止め金具があり、

止血のためとはいえ、痛々しい様子を見せていました。

 

母と少し話をしましたが、話し方がやや弱々しいものの、

意識がしっかりしていて、しっかりとした内容の話ができました。

検査結果にも脳の損傷はないとのことで、

そのことは私を少し落ち着かせました。

 

母の顔を見るまでは、命にかかわるのではないかと、

一瞬覚悟を決めかけたものの、

どうやら命に別状はないことがわかり、

ひとまず安堵しました。

 

いつまで入院するのかを質問すると、

医師は「このまま帰宅してもらってもいいです」

とのことでした。

その判断が正しいのかと、耳を疑ってしまいましたが、

医師の判断に反対するわけにもいきません。

ただただ、自分自身の中で、

「本当に入院させないのか?」

と、どうしても納得できないまま、

不安をかかえて母の傍にいました。

するとそのうちに

「脳の外に少し血液のにじみがあるので、精密検査します」

とのことで、精密検査をしていただき、

その結果「24時間はICU(集中治療室)で様子をみましょう」

とのことでした。

ひとまず、病院に残ることになって、安堵しました。

 

他県にすんでいる兄夫婦に電話していたので、

母がICU室に入っている頃来てくれたので、

「あとは妹と話して、母を頼みます」

とお願いし、病院をあとにしました。

本当は、身軽な身であれば、私がずっと母のそばにいたいし、

看病もしたいし、父の面倒もみてあげたい。

でも私には、実母を亡くして傷心している主人と、

小学校になじみにくい小3と小5の二人娘がいるのです。

到底、自分一人の考えで動くことは出来ません。

子供のいない兄と妹に頼むしかないのです。

それでも、そうした今の状況は私が自分で選んだ人生ですから、

言い訳することは出来ません。

とにかく今は兄と妹にまかせようと判断しました。

 

二日後、病院から電話があり「ICU室から一般病棟に移りますので、

その移動の時にお母さんに会えます。

お母さんが娘さんに来てほしいそうなので、来てもらえますか?」

とのことでした。

妹はなかなか連絡がつかないし、

昼間ならば主人や二人娘に迷惑はかけません。

すぐに準備をして、庭のバラとコスモスをペットボトルに入れ、

週刊誌を買い、病院へと向かいました。

 

ICU室から出た母はわりと元気そうにしていて、

たくさんお喋りをしてくれました。

とにかく、精密検査の結果、脳の外側の血のにじみは問題ないことがわかり、

1週間ほど入院することが決まり、

「しばらく入院するなら安心だ」と思いました。

ともかくけがを直さなければ、自宅での生活は大変だと思ったのです。

母が一通りおしゃべりして得心するのを待って、

病院をあとにしました。

この後は父のお世話をするように、考えていかなくてはいけません。

兄は資格試験があるし、離れて暮らしているので、

平日は妹と私とで考えていかなくてはなりません。

大変そうですが、妹が近所に住んでくれているのが救いでした。

 

事の次第をケアマネージャーさんに連絡するも、

「徘徊の経験がある高齢者を受け入れる施設がない」

とのことで、かなり探してもらったようですが、

父の受け入れ先がありませんでした。

その時は妹が「私が父のお世話をする」と言ってくれたのですが、

今まで認知症の父のお世話をしていなかった妹が根をあげるのに、

時間はかかりませんでした。

 

ひとまず、その2へ続く