冬菜かしこの「のんびり ゆっくり 親孝行」の日々

70歳代後半の親と50歳代前半の娘のゆるい介護のような親孝行の記録です

雨の為、順延

 

こんにちは、冬菜かしこです。

今日は一日雨が続いていました。

 

今朝、8時頃に実家の母から電話があり、

「今日は雨が降っているから、うちには来なくていいよ」

と言われました。

「昨日からお父さんの機嫌も良くないし、

また怒ったら、外が雨だと逃げ場がないし。

車で来るのも危ないし」

との母の気遣いでした。

 

確かに以前、半年ほど前に実家の父が大怒りして、

良く分からない理屈を言ってきて、

主人が困り、次女が泣きだすことがありました。

 

「確かに、雨の中で、どこにも行けないし、やめておこうか。

お父さんがまた怒っても困るよね。

また旦那さんに言っておく」

と私は納得し、今日は行かないことにしました。

その後、主人にその旨を伝えると、

「確かに雨だし。やめておこうか」と了承してくれました。

 

それから私は二度寝をし、起きたのは9時頃でした。

そのころまた母から電話があり、話をすることになりました。

 

「雨がやみそうだけど、どうする?」と母に聞かれました。

「旦那さんと、今日は行かない、と話をしたので。

ころころ変えない方がいいと思うよ」

と言うと、母はすぐに、

「そうだねえ。あんまり無理を言わない方がいいねえ。

今日はやめておこう。旦那さんの負担にしないほうがいい」

と納得してくれました。

 

でも多分、雨がやみそうだから、来てほしかったんだろうな、

と思いました。

毎日、毎日、認知症の介護は、大変なんだろうな、

と思いました。

 

でも一旦行かないと決めた以上、

主人の心の負担を考えると、

あまり無理は言わない方がいいと判断しました。

いくら隣の市とは言え、車で一時間以上かかる場所です。

その上バイパスを通るのも、

雨だと混むだろうし、何よりスリップなどが怖いです。

子供連れなのだし、あまり危険なことはしたくないのが本音です。

 

「また今度、あんた一人で来てくれたらいいよ」

と、いつもの明るい声で母が言ってくれました。

「うん。また私一人で行く。

近いうちに家族でも行くから」

そう言って、母を励ましました。

 

雨が降るとどうしても、気持ちは少し、下がり気味です。

快晴の時のような、どこまでも気分が上がるという風には行かないのです。

それは、まだまだ元気な50代の家族暮らしの私でさえもそうなのです。

ましてや、認知症の父の介護をしている、78歳の母ならば、

その気持ちの負担は、決して小さくはないでしょう。

 

「おばあちゃんの家は、また今度行くことになりました」

と二人娘に伝えると、

「じゃあ、今度はいつ?いつ?」

と聞いてきました。

「来週か、再来週か、近いうちに」

と伝えると、

「じゃあ、5月1日?」

とまた聞いてきます。

近いうちに、とだけ答え、やんわりとかわします。

大型連休中は子供の用事があって、

多分無理なのです。

それでも子供を落胆させたくないので、

嘘にならない答えで、かわすことにしたのです。

 

「お母さんは怒ったら怖いけど、

おばあちゃんは怒らないし、怖くない」

次女が友達にいっているのを聞いたことがあります。

私が聞いているのを知らない時に言っていたので、

きっとそれは次女の本音なのでしょう。

二人娘、特に次女は、おばあちゃんが大好きなのです。

それは容易に分かること。

だって、本当に優しいのですから。

 

誰にでも優しい母。

小さいことに動じない母。

自分以外のすべての人が先生、と言い切る母。

「実るほど首を垂れる稲穂かな」を地で行く母。

娘の私から見ても、良くできた母だと思うのです。

 

だけど。

そんな母の話を知人の女性に話した時、

こう言われたことがあります。

 

「とても優しい人って、実は、

悲しいことを乗り越えた人なのよ」

 

その時。

ああ、そうだ、と腑に落ちました。

幼くして父を亡くした母は、

祖父母と母とに育てられたのです。

お父さんと言うものが良く分からないのだと、

母から聞いたことがあります。

きっとそれは、とても寂しい事だったのでしょう。

 

母の口から愚痴らしい愚痴を聞いたことはありません。

ただ。

「勉強に必要なノートや消しゴムは、

必要な時にきちんと必要だと言いなさいね」

といつも言っていました。

その時私は、「母は文房具を買えない時代に育った世代だから」と、

なんとなく、そう思っていたのです。

「ミカン箱で勉強していたのよ」

と言っていた母は、決して暗い顔はしなかったけれど、

日本中が貧しかった時代のことを、

やはり、寂しく思っていたのかもしれません。

 

 

大型連休が終われば、まもなく母の日がきます。

何を贈ってあげたら喜ぶのか。

また電話をして聞いてみようと思います。

 

庭にはスイートピーが咲き、

母の好きな紫の花も咲いていました。

スイートピー花言葉は、確か「素敵な思い出」だったなと、

そんなことを思い出しました。

 

これからも少しずつ、私なりに、

母との素敵な思い出を、積み重ねていきたいと思っています。

 

明日も素敵な一日になりますように☆